時間的直示
すでに、近接の"now"が、話し手の発話と一致する時間と、話し手の声が聞かれる時間(聞き手の今)の両方を意味する事はみてきた。
"now"と比較して、遠位の表現"then"は、話し手のいる時間によって、例7のa.のような過去と、例7のb.のような未来に当てはまる。
例7
a. November 22nd, 1963? I was in Scotland then.
例7
a. November 22nd, 1963? I was in Scotland then.
b. Dinner at 8:30 on Saturday? Okey, I'll see you then.
注目すべきは、我々が、例7のa.のカレンダーやb.の時間など、直示以外の時間表現を使っている事である。しかしこれらの時間表現の形式は、"yesterday"、"tomorrow"、"today"、"tonight"、"next week"、"last week"などの直示表現のずっと後に習得されるものである。これら直示表現は関連する発話の時間の解釈によるものである。もしもその発話時間を知らなければ、例8のように、オフィスのドアのメモを見ても、どれぐらい待たされるのかわからない。
例8
Back in an hour.
同様に、例9のような看板を見てそのバーに翌日訪れたとき、ビール飲み放題には一日早かったとまた思うだろう。
例9
Free Beer Tomorrow.
時間的直示の心理学的原則は、空間的直示と同様である。我々は時間的事象を私たちに向かって動く、あるいは離れてゆく物として扱うことができる。英語のあるメタファーでは、未来からやってくる。例えば"the coming week"や"the approaching year"。そして、"in days gone by"や"the past week"のように、過去へ去ってゆくのだ。また、我々は近くにあり、すぐそばの未来を、近接の直示"this"で表すことができる。"this (coming) weekend"や"this (coming) Tursday"のように。
注目すべきは、我々が、例7のa.のカレンダーやb.の時間など、直示以外の時間表現を使っている事である。しかしこれらの時間表現の形式は、"yesterday"、"tomorrow"、"today"、"tonight"、"next week"、"last week"などの直示表現のずっと後に習得されるものである。これら直示表現は関連する発話の時間の解釈によるものである。もしもその発話時間を知らなければ、例8のように、オフィスのドアのメモを見ても、どれぐらい待たされるのかわからない。
例8
Back in an hour.
同様に、例9のような看板を見てそのバーに翌日訪れたとき、ビール飲み放題には一日早かったとまた思うだろう。
例9
Free Beer Tomorrow.
時間的直示の心理学的原則は、空間的直示と同様である。我々は時間的事象を私たちに向かって動く、あるいは離れてゆく物として扱うことができる。英語のあるメタファーでは、未来からやってくる。例えば"the coming week"や"the approaching year"。そして、"in days gone by"や"the past week"のように、過去へ去ってゆくのだ。また、我々は近くにあり、すぐそばの未来を、近接の直示"this"で表すことができる。"this (coming) weekend"や"this (coming) Tursday"のように。
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