忍者ブログ
[220] [221] [222] [223] [224] [225] [226] [227] [228] [229] [230]
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

時間的直示
すでに、近接の"now"が、話し手の発話と一致する時間と、話し手の声が聞かれる時間(聞き手の今)の両方を意味する事はみてきた。
"now"と比較して、遠位の表現"then"は、話し手のいる時間によって、例7のa.のような過去と、例7のb.のような未来に当てはまる。

例7
a. November 22nd, 1963? I was in Scotland then.
b. Dinner at 8:30 on Saturday? Okey, I'll see you then.

注目すべきは、我々が、例7のa.のカレンダーやb.の時間など、直示以外の時間表現を使っている事である。しかしこれらの時間表現の形式は、"yesterday"、"tomorrow"、"today"、"tonight"、"next week"、"last week"などの直示表現のずっと後に習得されるものである。これら直示表現は関連する発話の時間の解釈によるものである。もしもその発話時間を知らなければ、例8のように、オフィスのドアのメモを見ても、どれぐらい待たされるのかわからない。

例8
Back in an hour.

同様に、例9のような看板を見てそのバーに翌日訪れたとき、ビール飲み放題には一日早かったとまた思うだろう。

例9
Free Beer Tomorrow.

時間的直示の心理学的原則は、空間的直示と同様である。我々は時間的事象を私たちに向かって動く、あるいは離れてゆく物として扱うことができる。英語のあるメタファーでは、未来からやってくる。例えば"the coming week"や"the approaching year"。そして、"in days gone by"や"the past week"のように、過去へ去ってゆくのだ。また、我々は近くにあり、すぐそばの未来を、近接の直示"this"で表すことができる。"this (coming) weekend"や"this (coming) Tursday"のように。

拍手

PR
この記事にコメントする
お名前
タイトル
文字色
メールアドレス
URL
コメント
パスワード Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
言語学が大好きな一般人のブログです。 過去の記事は、軌跡として残しておきます。
カレンダー
04 2025/05 06
S M T W T F S
1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 31
ブログ内検索
プロフィール
HN:
てぬ
性別:
女性
自己紹介:
大学院で言語学を学びたい大学生が、日々の勉強の成果を記録してゆく為の、個人サイトでした。
最新コメント
[07/22 てぬ]
[07/20 ren]
[05/24 てぬ]
[05/22 ゆう]
最新トラックバック
バーコード
P R
忍者ブログ [PR]