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第7章で述べたように、シニフィエは他のシニフィエとの隣接関係がなければ決定されない。
項も、価値も、確立された存在はなく、曖昧な関係性でしかない。
 
言語の価値に関して、次のことが言える。言語には差異しか存在しない。
記号の存在しない、記号間の差異である。
 
今まで述べてきたシニフィアンとシニフィエの契約に関する考察から、項に関する考察に進むと、そこにあるのは対立である。
チェコ語の「女」という意味の単語'žena'の属格複数形は'žen'である。
'žena'とž'en'の対立は、シニフィアンの差異である。
フランス語の'aller(行く)'が語として機能するのは、'allon(行きながら)'と'allant(行きましょう)'との、シニフィアンの差異が存在するからである。
シニフィエの差異はどのように表れるのか。シニフィアンの差異として表れるのである。
 
言語システムを、音の差異と概念の差異が結びついたものであると言える。
 
第5章(09/04)で述べた、絶対的な恣意性と、相対的な恣意性に関して次のように述べることが出来る。
システムにおける項が、他の項と強い関係を持っていることは、その関係が連辞関係であっても連合関係であっても、結果として、価値の恣意性を限定する。
 
 
 
このように、言語の外的な部分、共時的な部分を主に観察してきた。
以上に述べたことは言語学の一般的な原理だけである。
それから、管理人の為の整理メモです。詳細は参考文献や関係書を直接読んでください。
 
フェルディナン・ド・ソシュール著 影浦峡、田中久美子訳
『ソシュール 一般言語学講義 コンスタンタンのノート』 東京大学出版会 2007

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