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フェルディナン・ド・ソシュール(Ferdinand de Saussure)は、
1857年にスイスのジュネーブ生まれた。
学者の多い名家の生まれで、
ソシュールは言語学を志し、ドイツに留学する。
ドイツにて、『インド・ヨーロッパ諸語における母音の原初体系に関する覚え書き』を出版する。
ライプチヒ大学で博士号をとり、
しばらくは、パリ大学やジュネーブ大学で比較言語学の講義を担当する。

しかし、パリに居たころには既に、比較言語学の方法に関して疑問を抱いており、
ジュネーブに戻ってきてからは論文を発表していない。
ソシュールの言語観や言語学の姿勢に関しての公言は、
1906-07年、1908-09年、1910-11年に3回の「一般言語学」の講義を行っただけである。
のちに体調を崩し、1913年に没した。
現在知られているようなソシュールの(支持していた)学説に関しては、
講義用のメモ程度しかなく、
論文や本として、まとまった記述が残っていない。

そこで、ソシュールの弟子であるのシャルル・バイイとアベール・セシエが、
1910-11年の第3回講義に出席していた学生達のノートを編纂し、
『一般言語学講義』と言う名で、1916年に出版した。
両者は、直接ソシュールの講義を聴いておらず、
この本は、二人の解釈がかなり含まれてしまっていると批判も多い。
のちにソシュールの講義を聴いていた他の学生達のノートが多く出版されている。

その中でも、ミエール・コンスタンタンは第2回、第3回講義に出席し、
稀に見る詳細さで17冊の講義ノートを残している。
その第3回講義分の10冊の中から6冊分ほどを、和訳した本が出版されている。
学生用に、ということなので、これから
『ソシュール 一般言語学講義 コンスタンタンのノート』を読んでゆく。

参考文献
町田健 『コトバの謎解き ソシュール入門』 光文社(光文社新書) 2003
フェルディナン・ド・ソシュール著 影浦峡、田中久美子訳
  『ソシュール 一般言語学講義 コンスタンタンのノート』 東京大学出版会 2007

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