破裂音(plosive)の発声段階は3つに別れる。
呼気の流れの閉鎖、その持続、そして開放である。
呼気が開放されるときの、閉鎖の破裂に注目してつけられた名前である。
[ p ] 無声両唇破裂音(voiceless bilabial plosive)
[ b ] 有声両唇破裂音(voiced bilalial plosive)
口蓋帆があがり、鼻腔への空気の流れを遮断すると共に、
両唇で閉鎖、開放を行って発声する。
声帯振動が無ければ[ p ]、声帯振動を伴えば[ b ]である。
共に、多くの言語に採用されている子音である。
[ t ] 無声歯茎破裂音(voiceless alveolar plosive)
[ d ] 有声歯茎破裂音(voiced alveolar plosive)
口蓋帆があがり、鼻腔への空気の流れを遮断すると共に、
舌端と上歯茎を使って閉鎖と開放を行い、発声する。
声帯振動が無ければ[ t ]、声帯振動を伴えば[ d ]である。
両唇破裂音と同じく、多くの言語で採用されている一般的な子音である。
[ ʈ ] 無声そり舌破裂音(voiceless retroflex plosive)
[ ɖ ] 有声そり舌破裂音(voiced retroflex plosive)
口蓋帆があがり、鼻腔への空気の流れを遮断すると共に、
舌先を丸めるように、舌尖と後部歯茎を使って閉鎖と開放を行い、発声する。
声帯振動が無ければ[ ʈ ]、声帯振動を伴えば[ ɖ ]である。
インド系の言語に多く見られる。
[ c ] 無声硬口蓋破裂音(voiceless palatal plosive)
[ ɟ ] 有声硬口蓋破裂音(voiced palatal plosive)
口蓋帆があがり、鼻腔への空気の流れを遮断すると共に、
前舌(舌の中央部)と硬口蓋を使って閉鎖と開放を行い、発声する。
声帯振動が無ければ[ c ]、声帯振動を伴えば[ ɟ ]である。
アルバニア語、チェコ語、ハンガリー語などに見られる。
日本語の「きゃ」「ぎゃ」の発音に近い。
[ k ] 無声軟口蓋破裂音(voiceless velar plosive)
[ g ] 有声軟口蓋破裂音(voiced velar plosive)
口蓋帆があがり、鼻腔への空気の流れを遮断すると共に、
後舌と軟口蓋を使って閉鎖と開放を行い、発声する。
声帯振動が無ければ[ k ]、声帯振動を伴えば[ g ]である。
日本語をはじめ、多くの言語に採用されている。
[ q ] 無声口蓋垂破裂音(voiceless uvular plosive)
[ ɢ ] 有声口蓋垂破裂音(voiced uvular plosive)
口蓋帆があがり、鼻腔への空気の流れを遮断すると共に、
後舌と口蓋垂(軟口蓋のふち)を使って閉鎖と開放を行い、発声する。
声帯振動が無ければ[ q ]、声帯振動を伴えば[ ɢ ]である。
無声口蓋垂破裂音はアラビア語あカザフ語で見られる。
有声口蓋垂破裂音はモンゴル語で見られる。
[ ʔ ] 声門破裂音(glottal plosive)
口蓋帆があがり、鼻腔への空気の流れを遮断すると共に、
声門を使って閉鎖と開放を行い、発声する。
無声と分類されるが、有声音の発声は生理的に不可能である。
「あ、あ、あ、あ、あ、あ」と言うときの、声門のみでの調音である。
ドイツ語やアラビア語に見られる。
訓練すると、声門を開放するときの生理的な音が聞こえたりする。
参考文献
斉藤純男 『日本語音声学入門 改訂版』 三省堂 2008
呼気の流れの閉鎖、その持続、そして開放である。
呼気が開放されるときの、閉鎖の破裂に注目してつけられた名前である。
[ p ] 無声両唇破裂音(voiceless bilabial plosive)
[ b ] 有声両唇破裂音(voiced bilalial plosive)
口蓋帆があがり、鼻腔への空気の流れを遮断すると共に、
両唇で閉鎖、開放を行って発声する。
声帯振動が無ければ[ p ]、声帯振動を伴えば[ b ]である。
共に、多くの言語に採用されている子音である。
[ t ] 無声歯茎破裂音(voiceless alveolar plosive)
[ d ] 有声歯茎破裂音(voiced alveolar plosive)
口蓋帆があがり、鼻腔への空気の流れを遮断すると共に、
舌端と上歯茎を使って閉鎖と開放を行い、発声する。
声帯振動が無ければ[ t ]、声帯振動を伴えば[ d ]である。
両唇破裂音と同じく、多くの言語で採用されている一般的な子音である。
[ ʈ ] 無声そり舌破裂音(voiceless retroflex plosive)
[ ɖ ] 有声そり舌破裂音(voiced retroflex plosive)
口蓋帆があがり、鼻腔への空気の流れを遮断すると共に、
舌先を丸めるように、舌尖と後部歯茎を使って閉鎖と開放を行い、発声する。
声帯振動が無ければ[ ʈ ]、声帯振動を伴えば[ ɖ ]である。
インド系の言語に多く見られる。
[ c ] 無声硬口蓋破裂音(voiceless palatal plosive)
[ ɟ ] 有声硬口蓋破裂音(voiced palatal plosive)
口蓋帆があがり、鼻腔への空気の流れを遮断すると共に、
前舌(舌の中央部)と硬口蓋を使って閉鎖と開放を行い、発声する。
声帯振動が無ければ[ c ]、声帯振動を伴えば[ ɟ ]である。
アルバニア語、チェコ語、ハンガリー語などに見られる。
日本語の「きゃ」「ぎゃ」の発音に近い。
[ k ] 無声軟口蓋破裂音(voiceless velar plosive)
[ g ] 有声軟口蓋破裂音(voiced velar plosive)
口蓋帆があがり、鼻腔への空気の流れを遮断すると共に、
後舌と軟口蓋を使って閉鎖と開放を行い、発声する。
声帯振動が無ければ[ k ]、声帯振動を伴えば[ g ]である。
日本語をはじめ、多くの言語に採用されている。
[ q ] 無声口蓋垂破裂音(voiceless uvular plosive)
[ ɢ ] 有声口蓋垂破裂音(voiced uvular plosive)
口蓋帆があがり、鼻腔への空気の流れを遮断すると共に、
後舌と口蓋垂(軟口蓋のふち)を使って閉鎖と開放を行い、発声する。
声帯振動が無ければ[ q ]、声帯振動を伴えば[ ɢ ]である。
無声口蓋垂破裂音はアラビア語あカザフ語で見られる。
有声口蓋垂破裂音はモンゴル語で見られる。
[ ʔ ] 声門破裂音(glottal plosive)
口蓋帆があがり、鼻腔への空気の流れを遮断すると共に、
声門を使って閉鎖と開放を行い、発声する。
無声と分類されるが、有声音の発声は生理的に不可能である。
「あ、あ、あ、あ、あ、あ」と言うときの、声門のみでの調音である。
ドイツ語やアラビア語に見られる。
訓練すると、声門を開放するときの生理的な音が聞こえたりする。
参考文献
斉藤純男 『日本語音声学入門 改訂版』 三省堂 2008
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