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最後の非肺臓気流機構は、吸着音(click)である。
吸着音は、放出音や入破音のように喉頭を用いた気圧の調整ではなく、
舌によって口内に作った閉鎖の気圧を低めて、
舌打ちのような発声をする。

両唇や、舌端と歯茎などでひとつめの閉鎖をつくり、
軟口蓋と後舌でふたつめの閉鎖を作る。
後舌を咽頭の方へずらし、閉鎖の中の気圧を低める。
閉鎖を一気に開放し、空気が流れ込むのと同時に、発声する。
舌を鳴らすような「タン」「トン」という音にもなる。

ʘ ] 両唇吸着音(bilabial click)
[ | ] 歯吸着音(dental click)
[ ! ] (後部)歯茎吸着音(alveolar/postalveolar click)
ǂ ] 硬口蓋(歯茎)吸着音(palatal/palato-alveolar click)
[ ǁ ] 歯茎側面吸着音(lateral click)

だんだんネタ切れ感の否めない記号になってきたが、
これら吸着音は言語音としては、
主に、アフリカやオーストラリアの現地の言語のみで見られる。
後ろの閉鎖を作る軟口蓋と後舌でも音声の調節が可能なので、
[ k ][ g ][ ŋ ]などの記号を、吸着音の記号の前に書くこともある。
特に特徴が無い場合は[ k ]を書く。

よく、両唇吸着音をキスの音、歯茎吸着音を舌打ちの「チェッ」などと例えらているが、
伝わらないと思うので、youtubeで"clicks language"と検索してみると良いと思う。
大学の講義で見たビデオでは、
お皿か何かを叩いている様な、乾いた音がしているように聞こえた。
Xhosa clicks(youtube)
文字も出ます。後半は歌です。
関連動画はたくさんあるみたいです。

参考文献
斉藤純男 『日本語音声学入門 改訂版』 三省堂 2008

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