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非肺臓気流機構の二つ目は、入破音(implosive)である。
放出音とは逆に、
口の中の気圧を低めて、空気が流れ込むと同時に発声する。
破裂音のように口内に閉鎖をつくり、更に声門を閉じて、
喉頭全体を下げて、閉鎖から声門までの気圧を低める。
閉鎖を一気に開放して、空気が流れ込むのとともに破裂の発声がなされる。
口蓋帆はあがったままなので、鼻腔には空気は流れない。
声帯を少しだけ空け、有声化した調音が多い。

IPAは肺気流音の記号の右上にカギがついたものを使う。
[ ɓ ] 有声両唇入破音(voiced bilabial implosive)
[ ɗ ] 有声歯茎入破音(voiced alveolar implosive)
ʄ ] 有声硬口蓋入破音(voiced palatal implosive)
[ ɠ ] 有声軟口蓋入破音(voiced velar implosive)
[ ʛ ] 有声口蓋垂入破音(voiced uvular imploisive)
有声硬口蓋入破音記号に関しては、あやふやなところもあり、
テキスト形式では鉤付きエフ" ƒ "の横棒が2本になっているが、
IPA表では鉤付きエフになっている。
中国語やベトナム語の方言などに見られることもあるが、異音としての存在である。
ナイジェリアの言葉にも見られる。

参考文献
斉藤純男 『日本語音声学入門 改訂版』 三省堂 2008

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